Maison de Pontomarie

刺繍作家Pontomarie浅賀菜緒子の刺繍と日々の徒然便り
2012/05/16

ピンクッションOdette tree 森の陰影

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白鳥の湖の物語をモチーフにした刺繍、Odette tree。新しい色に刺繍をしています。
緑の濃淡で選んだ二種類の生地は先日ご報告しましたね。
今日はこの緑を選んだお話しをしようと思います。


以前最初に作った色は、白鳥に姿を変えられてしまった乙女達の住む湖の夜の森を
イメージした黒。夜の間だけ、人間の姿に戻ることが出来る白鳥達の時間です。
次に作ったのは、清楚で可憐なオデット姫自身をイメージした水色。
白く細い長い首に水色のリボンが巻かれている姿を想像しました。
この二つの色は、私にとっての物語を象徴するイメージカラーです。


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白鳥の湖の物語のエンディング、湖に身を投げて死をもってして永遠に結ばれたオデットと
王子。最近では、オデットの呪いが解けてハッピーエンドで終わる演出も出ていますが、
私は原典のままのこの悲しく美しい結末が好きです。
透明な静寂に包まれて夢の中を羽ばたくオデットの残像が心に残るような物語。
この物語の余韻は、物語が終幕を迎えたその後まで想像を巡らすのには十分です。


悪魔ロットバルトが滅び、オデットと王子が死をもってして永遠に結ばれたその後、
何年もの年月が流れ、再び静寂を取り戻した湖と森。全てが静止したような森、
私はその森に足を踏み入れる所を想像する・・・・。



何もかも眠りについた様に静かな森。目を閉じて森の声に耳を澄ます。
踏みしめる度に鳴る小枝の音、鳥の羽ばたき、吹き抜ける風に揺れる木々のざわめき。
ホッホー、何処かでフクロウが鳴いている。ロットバルトはもういない。
湖の深い色。何年もの昔、湖の底でニンフや水の精達がオデットと王子を出迎えて
くれたのだろうか?
森は眠っていない・・・・、何年も変わらず、ずっとこうしてここで生き続けている。
木々の隙間から射し込む光、森の緑の陰影。
私の心の中にだけある、その後の森。


この森の陰影が、私の中のOdette treeの最後の情景。



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刺繍作家 浅賀菜緒子(ポントマリ)
横浜在住。
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